奈良と言えば誰でも思い浮かべるのが東大寺盧舎那仏像、いわゆる大仏さんだろう。 「世界最大の木造軸組建築」と言われているが、巨大な鋳物である。 高温で銅を溶かし、外型と中型のすき間に溶けた銅を流し込んでいる。 しかし、これだけの鋳造技術は今の奈良には残っていない。 ただ、今も奈良に残された古の技術はある。 例えば酒もその一つ。 奈良がその起源だとも言われている。 平城京から出土した木簡には、様々な史実が記されているそうだ。 そんな奈良に伝わっている貴重なものに、「ものづくり」という言葉がある。 この「ものづくり」という言葉は大和言葉で、職人の高度な技術を表現するときに 用いられる。 ところが、現在では「ものづくり=製造業」という意味合いで使われることが多いが、 厳密に言えばこの二つの言葉は起源がちがう。 「製造業」は西洋の「Industrial Engineering」を訳した言葉として普及したそうだが、 その背景には単純作業で大量生産される工業製品を起源とする。そこで、私はあえてこの古から使われている「ものづくり」という言葉にこだわりたい。 そして古都奈良には、そんな職人技の「ものづくり」が今も伝えられている。 私が訪ねたのは奈良県生駒市高山という場所だ。 ここは「茶筅の里」と呼ばれ、代々続く茶筅師が今もその伝統の技を磨き続けている。 茶道でお茶を点てる際に欠かせない茶筅は、安い中国製品も多く輸入されるようになったそうだが、 この高山は今でも90%のシェアを誇っている。この伝統的な茶筅の里で、「一子相伝」という言葉を初めて知った。▼続きはこちらをご覧下さい。http://rodan21.typepad.jp/blog2/2012/06/品川隆幸の古今東西14列島見聞録奈良編.html
2012年6月27日水曜日
品川隆幸の古今東西(14)列島見聞録~奈良編~
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